『切子』
文庫本サイズで価格も手ごろ。このサイズだと写真が小さ過ぎやしないか、と思っていましたが、
あまり気にせず読むことができました。学術的過ぎず、とても読みやすい内容。
「切子」とは要するに「カットガラス」のこと。江戸切子など日本のガラスはこの「切子」の方がよく知られているかもしれません。
日本の吹きガラスは江戸時代に海外との貿易が始まってから導入されるようになったので、歴史がとても浅い。
切子はさらに遅れて開花するのですが、一気に自分の技術にしてしまうところが日本らしいところでしょうか。
この辺りの流れが分かりやすく書かれており、そして現在も受け継がれている切子は、これまでの伝統的な意匠を
脱却しようと日々職人が磨きをかけているとのこと。個人的には現在の切子作品をあまり見たことがなく、それほど
期待もしていなかったのですが、写真でいくつか紹介されている作品は手に取ってみたいと思うものばかりでした。
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