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『欧州ガラス紀行』 – Vitrum Lab.

Books:本の紹介

『欧州ガラス紀行』2016.08.11

『欧州ガラス紀行』

  • 南川 三治郎 著
  • 2006
  • 世界文化社
  • 144ページ
  1. モーゼル(チェコ) 森が育んだカリガラス
  2. バカラ(フランス) クリスタルの覇者
  3. ロブマイヤー(オーストリア) 世紀末ウィーンの輝き

vitrum lab.評

ヨーロッパの有名なガラスのブランドを目次にある3つに絞ってそれぞれの特徴や歴史を取り上げたもの。
古代ガラスが専門の私にとって、近現代のガラスのことを勉強することはほとんどないのですが、ブランド名
くらいは聞いたことがありました。

ヨーロッパのガラスは豊かな森林資源を原材料として利用し発展しました。ガラスの主原料である砂を熔かす
にはあまりにも高温が必要なため、温度を下げるためにアルカリ成分を添加します。古代から現代にいたるまで
主なアルカリ成分としてナトリウム分が使われていますが、森の木を利用したヨーロッパのガラスでは、 木に多く
含まれるカリウム分が使われました。特に中世から盛んになったヨーロッパのガラスが「カリガラス」と呼ばれるのは
そのため。

どちらもアルカリ成分なので、温度を下げるはたらきをしますが、カリガラスの方が透明度では優れていると言われ
ています。 このガラスで特に有名なのは「ボヘミアン・ガラス」で、現在のチェコの西側一帯の「ボヘミア地方」で作
られたガラスです。この流れを受け継ぐのがモーゼル。

バカラもボヘミアン・ガラスの影響を受けて始まったガラスですが、戦争で疲弊したロレーヌ地方の復興のために
現地の森林資源を使って取り組んだ事業だったとか。やがて鉛を添加することで、透明度がさらに上がり、「クリスタル・
ガラス」と呼ばれる最高級のガラスとして知られるようになったのは有名な話。

ロブマイヤー創設者ヨーゼフ・ロブマイヤーは第一回万国博覧会でボヘミアン・ガラスを見て創業したという。
2代目がデザインに力を注ぎ、王宮の目に留まるブランドへと発展したといいます。

いずれもビジネスの匂いがプンプンするガラスで、古代ガラスとは違ったオーラがあります。デザインにも優れていて
それがあこがれの的になっていると思いますが、個人的には大雑把でシンプル、かつ大胆な古代ガラスの方が
やはり好きです。

vitrum labook

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2016.08.11 02:52 | ガラス,

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