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『軍艦エルトゥールル号物語』 – Vitrum Lab.

Books:本の紹介

『軍艦エルトゥールル号物語』2012.10.13

『軍艦エルトゥールル号物語』

  • トゥファン・トゥランル 小沢佳子 訳
  • 2008
  • 63ページ
  1. 日本からやってきた使節団
  2. トプハーネリ・メフメット・テヴフィク・ハリム 1889年イスタンブル
  3. イスタンブルからの出発 1889年7月14日
  4. スエズ運河
  5. ボンベイ港
  6. コロンボ港
  7. シンガポール港
  8. 香港から横浜へ
  9. 首都東京 1890年6月21日
  10. コレラ
  11. 横浜出港 1890年月15日
  12. 大島 1890年9月16日
  13. 帰国
  14. 2007年1月 再び串本へ
  15. 大島・潜水日記 2007年1月
  16. 大島・潜水日記 2008年1月~2月

vitrum lab.評

トルコに親日派が多いことはよく知られています。トルコと日本の親交はこの軍艦の沈没がきっかけとなったことをご存知ですか?和歌山県串本の沖合で座礁した軍艦の乗組員を串本の人たちが助け、看病し、日本の船でトルコまで送り届けたという話。また、亡くなった船員も丁重に葬られました。これを機にトルコと日本の物の流れだけでない本当の意味での交流が始まりました。

本書はエルトゥールル号の発掘調査に実際に関わった水中考古学者トゥファン氏が子供向けに書いた本です。そのため短いページでイラスト付きの易しい文章で書かれています。これを読めば、エルトゥールル号の苦難の旅路が分かります。横浜港から帰路につく途中に台風に遭って座礁したことが沈没の原因でしたが、この軍艦はトルコを発ってからずっと苦難続きだったことも分かりました。そもそもこの船が選ばれた時点から老朽化が問題となっていたようです。それから遭遇した数々の困難はぜひ読んでみてください。ともかく数々の困難を乗り越えて日本に着き、台風が来ているという警告も聞かずに出港したことが大きな判断ミスとなってしまったようですが、もう駄目だと思われながらも数々の困難を乗り越えてきてしまったことが油断につながったのかもしれません。

本書は物語のほかに少しだけ日本人のコメントや潜水調査日記も掲載されてます。学術的な内容ではなく純粋に事実を基にした物語ですが、こうした物語を読んだ子どもたちが日本に対してだけでなく、困った人たちを助けられるような人間性の育成に役立っていれば、なくなった船員たちもうかばれるというものです。これはアマゾンでも本屋でも販売しておらず、同町観光協会や同町樫野のトルコ記念館などで販売しています。

2012.10.13 01:38 | その他,

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