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『はじまりのコップ 左藤吹きガラス工房奮闘記』 – Vitrum Lab.

Books:本の紹介

『はじまりのコップ 左藤吹きガラス工房奮闘記』2016.04.16

『はじまりのコップ 左藤吹きガラス工房奮闘記』

 

  • 木村 衣有子 著
  • 2015
  • 亜紀書房
  • 263ページ
  1. 左藤吹きガラス工房公式業務日報 選り抜き前編
  2. コップ
  3. 白子訪問記
  4. 左藤さんの来し方
  5. 売ること
  6. リサイクルから、一生の仕事まで
  7. 新作
  8. 左藤吹きガラス工房公式業務日報 選り抜き後編

vitrum lab.評

ガラス作家・左藤玲朗氏を著者が取材し、その人柄、家族、ものづくりに対する考え方、作品への想いなどを
まとめた1冊。そんな内容なので、技術的な説明はほとんど出てきません。
一人の作家に対する取材にしては、けっこう厚めの本で珍しいなと思ったのと、帯にある「吹きガラス 職住一致の
小商い」というコピーが気になり、この手の本はあまり読まないのですが、たまにはいいか、ということで読みました。
左藤氏のことはまったく知りませんでした。

著者が、気に入っているものを紹介するという 本の企画で、左藤氏の作品を取り上げようと思ったのが取材のきっかけ。
単に軽くインタビューするだけで終わるのではなく、泊まり込みをしたり、イベント販売についていき、実際にお手伝いを
したり、とけっこうな密着取材でした。

それだけでなく、左藤氏の作品を扱うセレクトショップの経営者にも取材しているところが興味深かったです。

作品の写真も数点カラーで紹介されており、とてもシンプルな作風です。沖縄のガラス工房に勤めて、それから丹波で
工房を開き、その後千葉に移って今に至る左藤氏は、もともとガラス作家を目指して専門学校に通ったとか、そういう
経歴ではなく、立命館大学出身の、ガラスとは縁がないような経歴であるところが面白い。私も似たような境遇なので、
こういう人が何を思ってガラスの道に進んだのか関心があります。そして、実際に工房を建て、家族ももって続けている
ことがすごいなと思ってしまいます。

本人は「他に選択肢がなかったから」、といったようなことを述べていますが。

ところどころ、聞いたことのあるイベントや人物が出てきます。例えばイベント「灯しびとの集い」。これは我が家の近くで
毎年開催されているイベント。それから小谷信三氏。私はお会いしたことはないですが、アシスタントとともに吹くことが
一般的な吹きガラスを一人で吹く、と私はよく聞かされました。

私が師事した京都の作家が取材されたら、どんな内容になるんだろうか?と思いながら、気軽に読めた一冊。
この作家のことを知っていたらもっと楽しめたんだろう。

 

vitrum labook

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2016.04.16 03:45 | ガラス,

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