『考古学がわかる事典』
・・・「私は考古学をやっています」と、パーティーなどで自己紹介すると、「そうですか。小判を掘ったりしているのですか?」などと聞かれることが、少なくない。相当のインテリとみられる人からも、そういう質問を受けたことがあるから、これが世間での考古学に対するイメージなのかもしれないと、なかばあきらめかけていた。しかし、ただあきらめるのはくやしいから、考古学について、もっと正しく知ってもらおうと常々考えていた。それには、よい意味で面白く読んでもらえる考古学の紹介が必要だと気がついた。・・・
すでに紹介した『考古学入門』の続編です。これから10年程経て出版されたこの本は前回よりもより分かりやすく端的に、そしてやはり10年という歳月の間に考古学は進歩していますので前回にはなかった新しい研究分野の付け加えられた内容になっています。2冊読まなくても、こちらの方を読むだけでも十分入門となります。学校の先生をやってる友人の生徒が考古学に興味を持ったと聞いてこの本をプレゼントしたことがあります。それくらい読みやすい内容だと思います。
ガラスのことは装身具として名称だけ登場します。詳しい説明はもちろんありません。これは考古学の本なのでそのあたりは仕方ありませんが、いろいろな考古学として実験考古学のことが書かれていたり、古代ガラス研究にも採用されている研究方法が出てきたりと、全く無関係ではありません。どうしても難しくなりがちな専門分野でありながら、読みやすさでいえばダントツ1位だと思います。
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