『衝撃の古代アマゾン文明』
・・・アマゾン川は、世界最大の流域面積と熱帯雨林をもつ大河である。この環境がつくりだす生態系は巨大で、複雑かつ神秘に満ちている。だが、いまでは、アマゾンはこれまでいわれていたような「未開の処女地」ではないことがわかっている。アマゾン全域に、古代人の文明の痕跡が発見されているからだ。新大陸にもまた、巨大な大河文明「古代アマゾン文明」が存在したのである。・・・
TVで特集をやっていたのを見ました。タイトルからは眉唾物かと思っていましたが、そんな第一印象はすぐに消えました。空からのアマゾン一帯の調査と学術的な発掘調査、民族的な調査、生態系の研究といった学際的・国際的チームによって、これまで未開の地とされていたアマゾンにメスを入れる近年まれにみる、この先が楽しみな考古学的研究です。
調査によって、これまで自然に対して開発を行うことで発達してきたとされる文明が、ここでは自然との共存をめざした文明であったことが分かってきたという意味で、エコロジーが叫ばれる現在に何かヒントを与えてくれるかもしれないものとしても注目されています。
本書はこの調査のほんの一部を、一般に向けて分かりやすく書かれていますので単なる興味本位からでも読むことができます。調査は現在も継続中で、この本の続編ともいうべきものがすでに刊行されています。そちらの方もまた紹介したいと思います。
科学が発達した今でさえもまだこのような神秘に包まれた場所があるのは単純に驚きました。繰り返しますが、タイトルや表紙のイメージからくる眉唾的なものではなく、ちゃんとした学術的な文明研究書です。
ここで紹介した本は下から選んでご購入いただけます。