名古屋で開催されていた「古代カルタゴとローマ」展に行ってきました。巡回展で、京都でしていた時に行きそびれ、次に近い名古屋で開催されるのをずっと待っておりました。日帰りだったので、名古屋観光もできず、ただこれを見るために名古屋へ行きました・・・
目的はやはりガラス、それも日本ではなかなかお目に書かれない人頭玉が9点・・・やったっけ・・・カタログでは9点あります。ともかく普段はお目にかかれない数の人頭玉(HPにも紹介されています)。チュニジアで見たものもあり、再会を懐かしく思いつつ、今回も食い入るように見ました。何度見てもその精巧な作りに驚かされてしまいます。横からも後からも見ないと技法は分からないのですが、残念ながら壁際での展示だったので前面しか見ることはできませんでした。それでも少し技法のヒントとなるものを持ちかえることができました。
人頭玉はガラスを後で外しやすくするために鉄芯に離型剤を塗って、その上に熔けたガラスを巻きつけ、成形しながら作り、完成後、ガラスが冷めたら芯からガラスを抜き取ります。この離型剤が意外に厚みがあることが、見てとれました。離型剤というよりは粘土製の芯と言う方がいいかもしれません。コア・ガラスという、粘土性の芯の周りにガラスを巻いて芯を覆い、ガラスが冷めた後に粘土を掻きだして容器を作る技法がありますが、これと共通する技法です。ある研究者は「コア・ペンダント」と呼んでいますが、そう呼ぶ理由が分かりました。
これを基にまた勉強します。たったこれだけの収穫かと思うかもしれませんが、本当にこんな感じですガラスの研究は・・。
余談ですが、会場は写真撮影と模写が禁止されておりました。撮影禁止は分かりますがせめて模写くらいは・・・・だってカタログの写真だけじゃ分からないんですもの!最近は厳しくなったんですね・・・