発表無事終わりました。それもさることながら、レバノンの調査報告が聞けたことが何よりもよかったです。
レバノンから新たに見つかった壁画地下墓は壁一面にフレスコ画として被葬者の肖像や供え物と思われる絵が描かれています。文字も見つかりそれにより196-197年築造ということが分かっています。
奈良大のレバノン調査は発掘調査ではありませんので少し変わった様相です。
奈良大の保存科学的調査ですので、発掘調査とはまた違う調査です。
もちろん発掘調査もしますが、地下墓を保存修復することが目的であるため、保存科学的な調査がなされるところが大きな特徴。例えば、地下墓という密室的な部屋の中のカビや菌をしらべ、それらが壁画に与える影響もさることながら、人体への影響もそれで分かったり、壁画が劣化しているところを充填・補強したり、温室度・照度・紫外線など環境を調べたり。そしてこれにはいつも驚かされますが、地下墓内をスキャンし、立体的に3D画像として記録し、そこに写真も合成することで、臨場感のある地下墓を再現したりする3次元測量。人骨の調査。ガラスの成分分析・・・・などなど、あらゆる視点で地下墓を調査します。それぞれ専門の方が集まるので学際的チームで調査します。
さて、気になるガラスですが、見せていただきました。小さいガラス玉と思いきや、穴があいてるわけでもなく、半球状で装飾的なものでもなさげで、何を意味するのかは分かりませんでしたが、かつて2002年の発掘で同じようなガラスが見つかったのを覚えていまして、その時は撹乱層からの発見ということもあり、不思議なガラスとは思いつつもガラスの屑と思っていましたが、今回の発見では、棺の中から発見されたということで、何やら意味深な感じ。目下調査中ですが、このような例は聞いたことがありません。ご存知の方いらっしゃいます??
ガラスは今度改めてじっくり見せていただくことにしました。
なにわともあれ、これで少しゆっくりしますが、課題ができましたので、続けて研究します。
懐かしのレバノンメンバーにも会え、調査内容も私が参加していた時とかぶる部分もあり懐かしくもありました。
久々に仕事から解放された感じでした。
来年は頑張ってラボでの活動も進めていけたらと思ってます。
年明けちとバタついたりしてるけど、何かやりましょうぜひ!
まさか社会人になって徹夜をすることになるとは!(しかも仕事でちゃうし)って感じやったけど、やっぱし今年も何かと充実してました。年明けからまたやっていきましょう!