『サハラ、砂漠の画廊』
アルジェリアとリビアの国境地帯の砂漠に横たわるタッシリ・ナジェール岩壁画の写真集です。ここの岩壁に
およそ8000年にわたって、ここを住みかとした人々によって描かれた絵が残っています。
今では砂漠と化したこの場所は、かつて川が流れていたと考えられ、壁画には船、魚、カバなどが描かれています。
緑も豊かだったのか、狩猟している場面、農業をしている場面なども見ることができ、自然とともに生きてきた人類の
長い歴史を垣間見ることができ、劇的に変わってしまった現代の暮らしぶりと比較せずにはいられません。
躍動感のある動物は畏れ多い存在でもあり、生きるために狩る対象でもあったでしょうが、
現代人は絵からそのようなことを想像で読み取るしかありません。何を考えて岩壁に描いたのか今ととなっては分かりませんが、
本書は写真集であって学術書ではありません。簡単な解説は書かれていますが、難しいことは考えず原始・古代の芸術を
堪能すればよいと思います。
ここで紹介した本は下から選んでご購入いただけます。