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『日本人はどこから来たのか?』 – Vitrum Lab.

Books:本の紹介

『日本人はどこから来たのか?』2017.05.09

『日本人はどこから来たのか?』

 

  • 海部陽介
  • 2016
  • 文藝春秋
  • 213ページ
  1. 私たちはどこから来たのか?
  2. 海岸沿いに広がったのか?
  3. 私たち以前の人類について
  4. ヒマラヤ南ルート
  5. ヒマラヤ北ルート
  6. 日本へ3つの進出ルート
  7. 対馬ルート、最初の日本人の謎
  8. 沖縄ルート、南関の大航海
  9. 北海道ルート、シベリアからの大移動
  10. 1万年後の再会
  11. 日本人の成立

vitrum lab.評

以前、日本人のルーツを研究するために実際に草舟で与那国島から西表島までを航海する実験が行われたという記事を
読んだのですが、その研究の主導者が書いた本です。ただし、本書にはこの実験内容についてはほとんど書かれていません。
実験の前に書かれたため。
アフリカを出た人類がヨーロッパ、アジアへと拡散して、やがて日本列島にもやってくるという人類の足跡が
シンプルに非常に分かりやすく書かれていました。日本人のルーツをたどる研究ですが、半分以上は日本にやってくるまでの
人類についての内容となり、後半でようやく日本へのルートについて語られます。日本へのルートには3つのルートがあり、
対馬ルート、沖縄ルート、北海道ルートが想定されています。そのうち最初に使われたのが対馬ルートであり、
海を渡らねば日本へ来ることができなかったことから、彼らは「航海者」だったというのが本書の主張です。
とするならば、アフリカから陸を歩いてきた人類がいきなり海を渡ったとは考えにくいため、海を渡る経験をした人類が
関与しているはずだ、ということで、東アジアまで来た人類で注目されるのがヒマラヤ山脈の南側を通った人類。
彼らはここで航海術を身に着けたらしいです。しかし、日本の旧石器時代の考古学的証拠は実はヒマラヤ山脈北ルートを通った
人類と似ていることから、ヒマラヤ山脈北側を通って東アジアへ行った人類と南側を通った人類が、やがて1万年後に東アジアで合流し、
彼らが対馬ルートで日本に渡った、というのが著者の考え。初期の日本人が航海者だったという主張は面白く、航海実験も含めて
今後どんな議論が展開するのか楽しみです。
ちなみにすでに行われた与那国島から西表島への航海実験は著者の意図する結果は出せなかったようですが、
私が読んだ新聞記事によると今年の7月に再度、台湾からの航海実験を行うと書いていました。
注目したいと思います。

vitrum labook

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2017.05.09 08:42 | 実験考古学, , 考古学

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