『古代ガラスの技と美』
岡山市立オリエント美術館の展示「ガラス工芸 -歴史と現在-」と「ガラス工芸 -歴史から未来へ-」の内容を1冊にまとめた本で、カタログには掲載されなかった製作の様子やイラストなどが盛り込まれています。
復元に取り上げられた作品を一つ一つ解説し、技法を図説し、復元の様子の写真が載せられていて読みやすく、復元製作研究の入門としておススメです。ただ、やや現代作家視点に偏った感が否めず、実験考古学的な内容を期待している方には少し物足りないかもしれません。現代作家と美術館のコラボ研究なのにそのあたりがもったいない気がします。写真の画質が悪いものもいくつか含まれているところも気になります。実物を見る機会が少なく写真から技法を推測する時、画質って意外と大事なんですよね・・・。しかし現在のところ、ガラスの製作実験研究関係の本は少ないので貴重な1冊には変わりありません。
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