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『ギリシア考古学の父 シュリーマン』 – Vitrum Lab.

Books:本の紹介

『ギリシア考古学の父 シュリーマン』2015.04.26

『ギリシア考古学の父 シュリーマン』

 

  • 天理大学附属天理参考館 編
  • 2015
  • 山川出版社
  • 127ページ
  1. シュリーマンの生涯
  2. シュリーマンの魅せられた世界
  3. ティリンス遺跡と原画
  4. 黎明期の考古学と報告書
  5. シュリーマンの今日的評価

vitrum lab.評

天理大学附属天理参考館がシュリーマン直筆の資料を発見したという記事が少し前に新聞に掲載されました。

シュリーマン関係の展示

この資料が今、天理参考館にて展示されていますが、本書はそのカタログです。

シュリーマンについてはこれまでいくつかの書評を書いたので、ここでは簡単な紹介にとどめたいと思います。

シュリーマンといえば、幼少の時に物語で聞かされたトロイ戦争を伝説ではなく実際に起こった出来事だと信じ、
商売で成功した資金で自ら発掘し、実証したということでよく知られています。中にはその発掘に疑問を投げかける
論もありますが、ともかく、こういうイメージで多くの人々をひきつけてやみません。

これまで紹介したシュリーマン関連本で、共通することは、彼はアカデミック出身ではないため、自ら情報を
発信し、社会に認められる必要があったことをよく理解していたことに対する評価。発掘方法に関しては、
当時は考古学の黎明期で方法論が確立していなかったため、現代の視点からすれば問題も多いと言われるが、
それでも、金銀財宝以外の土器や青銅器などにもしっかり着目し、研究のパートナーに恵まれたこともあって
当時としてはレベルの高い報告書を、それも早急に刊行しています。それによって伝説の中に実話を読み取るという
観点、社会の関心を引くための商才、などが高く評価されています。

本書でも同じですが、今回のテーマは「シュリーマンによる記録」ですので、出版物、特にシュリーマンや
パートナーによる図版が多く掲載されていました。図版の原画には出版社へ向けての指示が書かれていて、
これが筆跡鑑定によってシュリーマンのものだということが分かっています。

シュリーマンの発掘では黄金のマスクなど財宝が注目されがちではありますが、本書ではそれらに関しては
ほとんど触れられていません。それを期待するとモノ足らないかもしれませんが、100年以上前の報告書の資料などを
見ることは滅多にないため、本書ではその報告書の図版の美しさを堪能するべきでしょう。

『古代への情熱』

『シュリーマン・黄金発掘の夢』

『シュリーマン 黄金と偽りのトロイ』

 

vitrum labook

ここで紹介した本は下から選んでご購入いただけます。

2015.04.26 02:28 | 博物館カタログ, , 考古学

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